Japan Patients Association 

「新しい難病対策の推進を目指す超党派国会議員連盟」が誕生!
 9月6日、今国会会期末の忙しい最中、参議院議員会館講堂にて、「新しい難病対策の推進を目指す超党派国会議員連盟」設立総会が行われました。
 超党派による難病対策推進のための国会議員連盟の設立は、JPAをはじめ多くの患者団体が長年願いつづけてきたものです。この設立総会には、短期間での連絡にもかかわらず、全国から結成を見守ろうと、56の患者・家族団体140人余りが会場を埋めました。また、世話人からのよびかけに応えて、辻厚生労働副大臣を含む国会議員本人が54人も参加。秘書の代理出席もあわせて100人近い数の議員が参加しました。 詳細はこちら

開 催  2012年9月6日(木) 17:30~18:30
会 場  参議院議員会館講堂

議事次第
 1.開会
 2.各党世話人代表からあいさつ
 3.議連結成の経緯と設立趣旨書並びに議案の提案
 4.役員体制の提案
 5.議員連盟会長からあいさつ
 6.来賓あいさつ
   ・厚生労働副大臣 辻 泰弘 様
   ・日本難病・疾病団体協議会 伊藤 たてお 様
 7.祝辞(代読)
 8.参加議員の紹介
 9.閉会

総会資料(PDF)

出席議員一覧(PDF)

世話人一覧(PDF)

出席患者団体一覧(PDF)

公明党 江田康幸 衆議院議員 (HP)
公明党難病対策PT(プロジェクトチーム)座長。
超党派議員連盟の世話人で事務局長に就任。
当日は、「開会の儀」と「司会」を担当されました。

民主党 岡崎トミ子 参議院議員 (HP)
民主党難病対策議員連盟会長。
超党派議員連盟の世話人で幹事長に就任。
当日は、「議連結成の経緯と設立趣旨書並びに規約の提案」、「役員体制の提案」を担当されました。
◆議連結成の経緯(PDF)

〈会長就任のあいさつ〉
自由民主党 衛藤晟一 参議院議員 (HP)
超党派議員連盟の世話人で会長に就任。
(会長就任あいさつから)難病はご承知のとおり医療的問題の解決、介護に関わる問題の解決、それから障害に関するサービスの問題があり、それらを全部入れて難病対策をやらなければならないというのが今の現状です。私の家内も線維筋痛症という難病指定になっていないややこしい病気になりまして、痛みでトイレにも起きられない。夜中に痛みで動けなくて体が固まってまま何も訴えられなくてポロポロと涙を流すということを経験しました。今は薬などでだいぶんと助けられていますが、ちょうど難病対策の狭間の問題として経験させていただきました。この問題を皆さまと一緒に懸命に取り組んでいきたいと思っております。本当に身の引きしまる思いで会長をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

〈来賓のあいさつ〉
厚生労働省 辻 泰弘 副大臣(民主党)
(あいさつから)1年前の9月5日厚生労働副大臣を拝命し、就任直後から担当の方々に難病問題の抜本的な解決のための取り組みをお願いし、指示をさせていただいたところでございます。現在、研究班で難病の対象疾患等の分析、位置づけ、調査等をしていただいておりまして、その報告が9月中にいただけるだろうという状況です。その報告を踏まえまして、疾病対策部会難病対策委員会を再び稼働してしていただきまして、対象疾患、難病の定義といったものについての具体的な検討作業をすすめさせていただき、なんとか年内に、あるいは来年にかけて法制化を遂げ、来年の通常国会に法律を出せないかという思いで、現在取り組んでいるところでございます。厚生労働省も本気で取り組んでいきたいと思っておりますので、どうか皆さま方の絶大なるご支援、ご指導を賜りますようお願い申し上げ、厚生労働省の立場から感謝とごあいさつにさせていただきます。

日本難病・疾病団体協議会 伊藤たてお 代表理事
(あいさつから)いま難病対策が大きく変わろうとしています。同時に障害者総合支援法に難病を加えていただきました。従来の固定された障害を対象にした障害者福祉に疾病というものを持ちこんだことは、大きな変化のきっかけになると確信しております。新しい難病対策には、就労支援から介護、福祉までさまざまなものがとり上げられています。そういったものが、今すぐには実現しないかもしれませんが、新しい総合的難病対策が発動し功を上げていけば10年の間には、きっと今の難病患者をとりまく環境は大きく変わっていることが期待でき、確信することができると思います。難病患者をとりまくさまざまな状況があります。ぜひ議連のお力をいただきまして、1人でも多くの患者が希望を持って生きる事ができる社会を実現させていただけるように、そして世界に誇れる難病対策になっていくことを期待しまして、患者団体から議連発足にあたっての心からの感謝と御礼をごあいさつにかえさせていただきます。

 〈各党の世話人を代表してあいさつをされた議員〉
民主党 谷 博之 参議院議員 (HP)
法務副大臣(野田第二次改造内閣)。民主党難病対策議員連盟事務局長。
(あいさつから)民主党内に2005年、難病対策推進議員連盟ができまして今は亡き山本孝史参議院議員が会長、私が事務局長ということでスタートして、平成8年から岡崎トミ子参議院議員を会長として現在104名の議員が加盟して活動いただいております。そういう党内の議連を今回、超党派の議員連盟に結び付けていき、そしてこれからの難病対策、特に患者・家族の声にしっかりと耳を傾けて、すべての党の皆さんともよく話し合いをしながら谷間の無い安定した難病対策の制度化を目指していくということで、しっかりと取り組みを進めてまいりたいと思っております。

自由民主党 衛藤晟一 参議院議員 (HP)
(あいさつから)難病対策について本気で新しい形でどうするかということを考え直さなければいけないと自民党として考えて、今回の議連に参加させていただきました。難病対策はご承知のように今行われているものは医療を中心としたかさ上げが少しずつ行われてきたわけであります。当然、何千という難病を全部一度に対象にできるかというとたいへんかもしれません。また、難病には医療に関わる問題、介護に関わる問題等いろんな問題が多くあります。そういう意味では、この議連の名前にもありますように新しい難病対策の推進を目指すというのは、そういう目的をもって付けられたということをご理解ください。皆さんと一緒にがんばってまいりたいという気持ちで参加させていただきましたので、どうか温かいご理解をお願い申し上げます。

国民の生活が第一 中村哲治 参議院議員 (HP)
(あいさつから)障害者自立支援法から障害者総合支援法という形になりましたが、医療という対策の正面の分野の課題が残っており、超党派議連ができたことを本当に喜ばしく思っております。難病対策はいつも財源の話が出ます。どこかを削ってどこかに充てる、そういったやり方で本当にいいのかどうかというのが私の問題意識でございます。このデフレ下において、財政支出を拡大することこそがデフレ脱却につながっていくのであるなら、しっかりと難病対策に財源を向けていくことがこの国においては必要なのではないかと私は考えております。そういった意味では財政均衡主義を脱してここは少し大きな政府を目指していくことが必要なのではと、政権公約に難病対策の充実ということを三宅雪子議員と書かせていただきました。どうぞよろしくお願いします。

公明党 渡辺孝男 参議院議員 (HP)
参議院厚生労働委員会 理事。
(あいさつから)まず、このような超党派の議連ができるということをたいへんうれしく思っております。これまでも患者・家族の会の皆さんから今の対策では不十分だ、公平であることや財源を増やしてほしいという声をいただいておりました。公明党としては難病対策プロジェクトチームを作り、今日の司会をしております江田康幸衆議院議員を座長に医療や福祉だけでなく就労や教育の面も含めた総合的な難病対策基本法を作り、しっかりと難病対策を進めていくべきだという考え方を持っているわけでございます。超党派議連ができるということで、そのような法律を作り、財源もしっかりと確保して推進を図っていきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

日本共産党 高橋千鶴子 衆議院議員 (HP)
(あいさつから)私たちも患者団体、難病団体の皆さんと懇談をするたびに新しい病名が増えて、どのように取り組んでいくかというのは非常に大きな課題でありました。希少性・難治性ということで言いますと、患者数が少し増えると逆にはじかれるのではないかという不安や、今まだ難病にさえ入れてもらえない疾患もたくさんあるわけでございます。こうした中で研究事業という枠の中では到底無理なのではないかということがずっと議論されてきたのではないかと思います。私はそういう中で、患者団体の皆さんがいろんな難病の違いを乗り越えてコンパクトに請願をまとめて活動してきた努力が難病対策を動かしたのではないかと思います。満を持しての結成総会なのだということを確認して、これから大きな一歩を踏み出せしていくためにも、皆さんと一緒にさらにがんばっていきたいと思います。

社会民主党 阿部知子 衆議院議員 (HP)
(あいさつから)難病対策要綱ができて40年の今日、こういった形で結実するということは、何よりも患者さん、ご家族、それを支える現場の皆さんの力と多くの政党や議員個人が、難病対策は人ごとではなく社会の在り方なのだと気づくようになったからだと思います。私も40年近く前小児科医になったとき、ここに書いてある病気の数々と出会い、当時まだ若かった医者として親御さんたちから何がもっとも大切なのか、治療もそうだし生活も暮らしていくためには何が必要なのかということを教えていただきました。そして、この節目を契機に今は国会に議席をいただいておりますので、党としても私個人としても皆さんと一緒にご要望を受けて、これまでを超えてがんばることをお誓い申し上げて社民党からのごあいさつといたします。

みんなの党 上野ひろし 参議院議員 (HP)
(あいさつから)請願集会のときいつも皆さま方とお会いして、超党派でこれだけの議員が集まったのだからきっと実現させてみせますと申し上げながら思うようにならず、我々もじくじたる思いがありました。皆さま方も同じ思いをされたと思います。今日、こうやって超党派の議連が発足いたしました。ここで皆さま方から貴重なご意見、現場の声、患者さん方からの声を聞かせていただいて政治に結び付けていく、議連創設はその大きなきっかけになるのではないかと思っております。特に私個人的に関心を持っておりますのは、難病研究の在り方をどうするべきなのかということ。また、行政に声が届きにくい希少疾患の患者さん方の声を一つひとつ聞いて政治に結び付けることではと思っております。そういった大きなうねりを作っていきたいということを申し上げて、私のごあいさつとさせていただきます。

国民新党 下地幹郎 衆議院議員 (HP)
(あいさつから)フォーラムのポスターに患者の視点、家族の視点と書いてあります。患者・家族の視点とは何なのかと考えると、それは時間との戦いではないでしょうか。早く苦しみを解いてあげる。そして難病問題が解決するという明るい道筋をつけること。私たちはそのための時間を短くしていくことが大事だと思います。そのためには何といっても予算です。難病の枠を広げる。そして、一つひとつの難病に多くの予算をつけて、しっかりと解決していく。そういった予算を取ることが、私たち超党派議連の集まりではないかと。いつまでも一般会計の予算ではなくて、予算構造を全部変えて、義務的経費の中から難病対策予算を大幅に増やしていく。それが私たち国会議員の仕事だと思っておりますから、予算確保のためにも一生懸命がんばりますことをお約束して、私のごあいさつにかえさせていただきます。

〈その他〉
民主党 玉木朝子 衆議院議員 (HP)
民主党難病対策小委員会委員長。
当日は、祝辞(金澤一郎難病対策委員会委員長)の代読を担当されました。

〈患者団体からの発言〉
難病のこども支援全国ネットワーク 小林信秋 専務理事
(難病の子どもの会を代表して)
これからは病状のより重い人たちが恩恵を受けられる、生活困難のより高い人が恩恵を受けられるような、患者数が少なくとも訴えを拾い上げられるような、高額な医療費に苦しんでいる人が少しでも楽になれるような、そんな仕組みの新しい難病対策をみんなの知恵と力を結集して作りあげられたらいいなぁと願っているわけです。
先生方にはこれを機会に、こうした新しい時代に相応しい新しい仕組みの構築に取り組んでいただきたいと切望しているところです。今日は本当にありがとうございました。

シルバーラッセルネットワーク 近藤健一 代表代行
(希少疾患の会を代表して)
私たちの病気は全国で500から1000人ぐらいの希少疾患でありまして、希少であるが故に近くの病院に行ってもお医者さんがなかなか診断を付けることができません。お医者さんの診断が付かなければ良い治療や良い福祉を受けることができませんので、その入口の科学的なガイドラインの策定がとても重要になってくるかと思います。
どうか患者も含めてガイドラインに症状を合わせるのではなくて、症状を拾っていただいてガイドラインを策定いただけるように心よりお願い申し上げます。

福島県難病団体連絡協議会 渡邊政子会長
(地域の難病連を代表して)私は福島県難病連に所属していて、リウマチ患者の一人です。今日は2つほど発言させていただきます。一つは福島県では東日本大震災が発生してから現在も、とても不自由な生活を余儀なくされている難病患者がたくさんおります。そこで一つお願いがあります。厚生労働省の皆さま、国会議員の皆さま、どうか現地を見て確かめてください。よろしくお願いします。
それからもう一つは、障害者総合支援法の対象疾患の中に130疾患プラス関節リウマチを加えていただきましたが、関節リウマチを外すという話を聞きました。これは絶対に外してはいけないと思います。全国に70万から100万人いるリウマチ患者を代表して外さないことをお願いします。





                                                            
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