Japan Patients Association 


[全体報告]
 今年は、JPA結成10周年及び難病法成立1周年記念事業など盛りだくさんの内容のため、午前10時から開催させていただきました。前泊された方や早朝の飛行機や新幹線で上京された方もおられたと思いますが、多くのご出席をいただけたことに感謝申し上げます。
 冒頭、伊藤代表はあいさつの中で「さまざまな活動をしてきた中で取り残した部分、あるいは改善・改革をこれからしなければならない部分についても皆さまに問題提起をしていきたいと思います。」と述べ、次年度に向けての協力を呼びかけました。
 続いてご来賓の紹介があり、厚生労働省健康局疾病対策課田原克志課長と障害保健福祉部企画課川又竹男課長からごあいさつをいただきました。
 田原課長は「難病法の提出前までは少しそっけない条文だったが、JPAから意見をいただき基本理念の中に難病の克服と共生社会の実現が入り、基本方針の項目にも福祉サービスや就労支援といった施策を盛り込むことになった」として謝意を表すとともに、基本方針の策定にも皆さまのご意見をしっかりと受け止めて反映させていきたいと思いますと述べました。
川又課長は「JPA10周年、難病法の成立1周年に一つ加えていただくならば、障害者総合支援法の中に難病が位置づけられて2周年になったことだと思う。医療と福祉の両輪で皆さま方の生活を支えていくことが大切だと思い我々も取り組んでいきたい」と述べ、今後もご支援、ご協力をいただきたいと呼びかけました。

 そして、議事ですが全国筋無力症友の会から指摘があり、同会の評議員登録を訂正した後、議長に久保田憲道氏(JPA理事・全国心臓病の子どもを守る会)、牛田正美氏(愛知県難病団体連合会)を選出して議事に入りました。
 最初に第1号議案(2014年度活動報告(案))及び第2号議案(2014年度決算報告、監査報告)が水谷事務局長から提示されました。難病法、改正児童福祉法(小児慢性特定疾病)成立後の円滑な施行に向けての取り組みや平成26年度厚生労働省補助金「難病患者サポート事業」等の取り組みが報告されると評議員から○日本の患者会Web版からの会誌の削除や会誌が無断掲載されたことに関する意見。○軽症で医療費の助成から外れ初期治療に悪影響を及ぼす人が出ていることを報告の中に入れてほしいという意見。○決算報告書で、事務局強化特別会計、難病患者支援事業会計の内訳書を出すべきという意見。○全国パーキンソン病友の会の要請行動に対する評価を求める意見及び難病法は良い点、悪い点などさまざまであり総括は簡単にはできないという意見がありました。厳しいご指摘もありましたが、議案は討議のうえ拍手で承認されました。
 続いて第3号議案(2015年度活動方針(案))が伊藤代表理事から、第4号議案(2015年度予算(案))が水谷事務局長から提起されました。第3号議案は、難病法の周知と課題、障害者総合支援法のさらなる充実。難病と長期慢性疾患対策、障害者福祉とそれを支える我が国の社会保障の充実への取り組み。また、そうした取り組みを支えるべきJPAの組織強化と資金活動への取り組みを今年から2年間にわたり最重要課題にするといった内容です。また新たに定款第28条に基づき、理事会の下に2年間の有期規定として、JPAの活動の継続性を支え当面する課題の対処にあたることを目的に、理事会参与を設けることが提案されました。
 討議では評議員から○難病対策推進地域協議会のイメージを教えてほしいという意見。○障害者総合支援法と介護保険の65歳優先問題について、総合支援法から介護保険に移った場合のサービス低下と本人支払いが生じることが問題になっているといった意見。国民健康保険の都道府県化の問題で、必ず保険料が値上げされることから保団連や中央社保協(中央社会保障推進協議会)といった団体との連携・共闘も含めて考えていくべきという意見。○協力会員(個人)の強化に関する意見及び協力会員3000円のあり方を考えるべきという意見。○大病院の再初診料は、3か月以上受診されなかった場合徴収される可能性があり、医療保険制度改革法案の中にも大病院の初診料定額負担導入の問題が入っているので、ぜひ方針案でも触れてほしいという意見及びマイナンバー法が施行されるが、難病にとっても大きく影響する問題であり対応を検討してほしいという意見。今回の労働法制の改正は、働く難病患者が増えている中で大きく影響する問題であり、働き続けられる就労支援を難病患者団体としても要望してほしいという意見がありました。
 伊藤代表理事は、それぞれの意見に回答した後、一つひとつやっていくのはたいへんだが皆さんの声を取り上げていく、少なくともこういった課題があるということは社会に対してアピールしていきたいと述べ、議案は賛成多数で承認されました。(採決の方法について評議員からの指摘に基づき、報告および方針についてそれぞれ挙手で採決を行いました。)
 総会は休憩をはさんで午後から再開され、役員選考委員会から役員(理事・監事)候補が発表されました。採決にあたり、北海道難病連から、役員選考についての北海道難病連の立場及び伊藤氏を評議員に選出しなかったことの経過について発言がありました。そして、第5号議案(役員改選2015‐2016年度)は選考委員会の候補案どおり賛成多数で承認されました。
 ここで休憩を挟んで理事会が行われた後、新代表理事及び新副代表理事の発表と理事、監事が紹介されました。
 伊藤たてお前代表理事(北海道難病連)、山崎洋一前副代表理事(全国筋無力症友の会)、白江 浩前理事(宮城県患者・家族団体連絡協議会)、辻 邦夫前理事(全国CIDPサポートグループ)、目(さがん)定雄前監事(IBDネットワーク)、村田明弘前監事(全国SCD・MSA友の会)が退任となりました。伊藤氏は誰もが知るように、たいへん長きにわたり日本の患者運動をリードしてこられた方ですが、今回で一区切りとなりました。なお、伊藤氏には難病対策委員会など政府の委員会委員などを続けていただく必要があり、今回の総会で理事会の下に新たに有期設置された理事会参与として、引き継ぎや組織改革の任務を続けていただきます。
 新理事には、原田久生氏(全国ファブリー病患者と家族の会)と榊原靖夫氏(全国腎臓病協議会。総会時には同会からの推薦者を理事とすることで承認されました。後日、同会総会および総会後の同会理事会において正式に推薦がありました。)、新監事に辻 邦夫氏(全国CIDPサポートグループ)、金澤公明氏(日本ALS協会)が選出されました。なお、理事のうち難病連など地域別患者団体連合会からは、地域別ブロック内の合意により理事を選出していますが、北海道・東北ブロック及び関東ブロックは理事を選出できませんでした。

 代表理事の就任にあたり、森幸子氏から「執行部の皆さん、幹事の皆さんそして加盟団体の皆さんのお力をお借りしまして、一致団結した協力体制で、リーダーがだれであっても揺るがない強い新体制になるように2年間がんばっていきたいと思います」といったあいさつがありました。
                                                                (藤原 勝)
 一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会 第11回(法人5回)総会 
 開催日  2015年5月24日(日) 10:00~14:00
 会 場 ホテルグランドヒル市ヶ谷(東京都新宿区市谷)
 参加者数 130名
 参加団体数 加盟 51団体(67団体中)、準加盟 3団体(18団体中)
 ご来賓 厚生労働省健康局疾病対策課 田原 克志課長
厚生労働省障害保健福祉部企画課 川又 竹男課長
 議 長 久保田 憲道(JPA理事)
牛田 正美 (愛知県難病団体連合会)
 議 案 第1号議案 2014年度活動報告
第2号議案 2014年度決算報告(監査報告)
第3号議案 2015年度活動方針
第4号議案 2015年度予算
第5号議案 役員改選
(総会報告、方針)
 役 員
(2015-2016年度)









役   員 氏   名 出 身 団 体
代表理事    森 幸子   副代表理事 全国膠原病友の会 
副代表理事    高本 久   副代表理事 全国パーキンソン病友の会
副代表理事    三原 睦子   NPO法人 佐賀県難病相談支援ネットワーク 
  理  事    久保田 憲道   一般社団法人 全国心臓病の子どもを守る会 
  理  事    藤原 勝   一般社団法人 京都難病連 
  理  事    藤井 ミユキ  とくしま難病支援ネットワーク 
  理  事    佐藤 仁子  全国多発性硬化症友の会 
  理  事    大柄 嘉宏   NPO法人 愛知県難病団体連合会 
  理  事    はむろおとや   下垂体患者の会 
  理  事    原田 久生  全国ファブリー病患者と家族の会(ふくろうの会) 
  理  事    榊原 康夫   一般社団法人 全国腎臓病協議会
監  事    辻 邦夫   全国CIDPサポートグループ 
監  事    金澤 公明   一般社団法人 日本ALS協会 
       
 理事会参与   伊藤たてお   NPO法人 難病支援ネットワーク北海道 
       
  事務局長    水谷 幸司   専従職員 

 写 真

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受付の様子

主催者あいさつ

伊藤代表理事

田原課長

川俣課長

 



役員選出

森 幸子新代表理事

 一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会(略称 JPA)
     〒170-0002 東京都豊島区巣鴨1-11-2 巣鴨陽光ハイツ604号
     TEL 03-6902-2083 FAX 03-6902-2084 mail jpa@ia2.itkeeper.ne.jp
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